ア◆太陽の黙示録

かわぐちかいじ原作の『太陽の黙示録』が、
ＷＯＷＯＷ開局１５周年記念番組としてアニメ化された。

日本が未曾有の大震災により、
南北に分断されるというパニック巨編である。

「日本沈没」に続き、
世の中、日本終末機運が盛り上がってるようです。

一発目の「日本沈没」の時も、
終末ブーム（って言っていいのか？）起こしてましたからねぇ。
思えば、あの富野監督も参加してた宇宙戦艦ヤマトも
あの時期だったな。
ヤマトは、日本どころか地球滅亡だったからな・・・
スケールが一番でかかった（￣ｗ￣；

それはさておき、
『太陽の黙示録』　ＷＯＷＯＷアニメ版見ました。
ちなみに原作はオイラ未読です。

『太陽の黙示録』公式サイトはこちら

以下、≪ネタバレ注意≫

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リメイク版の「日本沈没」では、日本列島はズダズタに裂かれ、沈没をまぬがれるところまでの話がメインとなり、その後の日本の復興は描かれていないが、この、かわぐちかいじ原作の『太陽の黙示録』では、大震災により列島が真っ二つに分断された後の話がメインとなる。

なんと、日本は、自力復興が困難となり、北を中国、南をアメリカが統治するという、すげー設定です。
（南北分断なんて設定きくと、また、新海さんの「雲のむこう～」思い出しちゃうな…って、また話それるって＾＾；）

つまり、アニメ見て判ったんですが、実は、この『太陽の黙示録』、パニック巨編ではなく、分断された後の世界で、日本人が日本人として、どう生き抜いていくかという事の方に重点がおかれている作品なのである。

思えば、今年発表された「日本沈没　第二部」も国土を失った日本人がどう生きていくのか？という視点で書かれているらしい。原作の「日本沈没」では、日本は沈没してしまっており、その後どうなるのか、小松左京自身も本当はそれを書きたかったらしいのだが、第二部は今年になるまで出版されなかった。高齢という理由（実際、小松左京の単独執筆ではなく共著で出版されている）もあるようだが、逆にこの『太陽の黙示録』に触発されてという事は、大いに考えられる事と思う。

なので、このアニメ。
パニック巨編と思って見ると外します＾＾：

アニメ版、最初の大震災シーンに、ＣＧ使ったり結構頑張ってるようですが、ちょっと淡々と話進め過ぎた感じがします。漫画の方が臨場感あるのではないでしょうか？原作漫画読んで見たいです。

まぁ、そんなスペクタクルシーンよりも、この作品の見所は、震災後の日本人の、というか、人としての生き様です。その部分では、エンターテイメント作品に仕上がってます。震災後１５年以降のプロットは、面白くみさせて頂きました。ちょっと下手な声優が多いなぁとも思いましたが・・・。

と、まぁ、そんな感じの作品。

でもね、ほんと、このアニメ見て、
原作の漫画、非常に読んでみたくなりましたよ。

そして、思った事。

今の日本考えてみれば、首都東京に核爆弾でも一発打ち込まれるくらいの天災起こっちまったら、『太陽の黙示録』のような事（国家機能の放棄と他国による統治）、起こり得るかもですね。もしくは、戦国時代に逆戻りとか・・・それぐらい人の心は荒んでいる。
消費することでしか成り立たないような世の中にしちまった行政と経済界に、日本を立て直す術などあろうはずがない。資本主義の一面しか見てこなかったアホな行政と経済が、この国を蹂躙している限り、たいした未来は転がっていない。

このアニメの、台湾政府内の親日ＶＳ反日（台湾経済界）の覇権争いなんて、そんな事をメタファ的に語ってると思いましたね。

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