映◆戦争と人間
どもGOKです。
飛んだ記事、なんとか書ききりました。
昔の邦画の記事です。
でわドゾ。
wowowで一挙放映やってたので、見ました。
『戦争と人間』
(第一部1970年、第二部1971年、第三部1973年作品)
![]()
9時間24分の超大作です。
トルストイの大河小説「戦争と平和」をモチーフとして、
五味川純平が書いた同名小説の映画化作品。
監督は、映画版「白い巨塔」や「華麗なる一族」の山本薩夫。
第二次世界大戦前の日本・・・
軍国主義から侵略戦争への道を突き進む日本。
そこに利権を見出し、私腹を肥やそうとする
死の商人と形容される財閥系企業の暗躍。
そして、財閥系ブルジョア=非生産階級と労働者階級の対立。
反共と反戦の思想の違い。思想弾圧。軍内部の矛盾。
そこに関わる多くの人々を描いた群像活劇超大作です。
この映画作成時点で、小説は完結しておらず、
映画作品も、もともと、四部作の構想だったものが、
三部作となった作品のようです。
だから、なのかどうか判りませんが、どうにもこうにも
第三部の完結編で、まとめきれなかった部分が
たくさんあったように思います。
財閥企業の暗部を請け負っていた三國連太郎は?
財閥企業に在籍しながら赤系のスパイだった山本学は?
情報を糧に立ち回る岸田今日子は?
栗原小巻と加藤剛のその後は?
西村晃と佐久間良子は?あれでおしまい?
一部にだけ登場してた 二谷英明はどうしたのだろう?
なんか意味ありげに登場してたが、あれで終わりか?
そういえば地井武男のその後は?
と言った感じで、
伏線が最後に収束しないのは、なんとも・・・
見る側の想像に頼る部分が結構あるかな。
ですが、メインキャストの伍代家の面々
滝沢修(社長)、芦田伸介(実弟) 、
高橋悦史(長男)、浅丘ルリ子(長女)、
北大路欣也(次男)、吉永小百合(次女)
や、そこに直接絡む人々
高橋英樹(陸軍中尉。浅丘ルリ子と恋仲だが・・・)
山本圭(北大路欣也の親友だが、反戦運動家の弟として
全く違う環境に育つ人間として描かれる。
吉永小百合と・・・)
夏純子(伍代家で女中として働き、北大路欣也に
想いを寄せる、最後は身売りまでして・・・)
は、よく描けていたかと思います。
芦田は自信家の行動派でコエーし、
高橋悦はスゲー厭らしい嫌なやつだし、
滝沢修は、激しくはないが随所に名演技が光ります。
特に、第三部で、女中に入ったばかりの夏純子がデザート出す場面で、滝沢修が、「それは右から出すものだよ」と諭すシーンがあるのですが、他のキャスト(芦田、高橋悦)と難しい話をしているあの場面でのあの台詞は、間といい、抑揚といい、特にイイ。役どころの人物像とポジションを明確に表現する名演技でした。あの食卓のテイクは、映画史に残る名シーンだと思います。他の芦田、高橋悦、北大路も夏純子に対する接し方(デザートの受け取り方)ひとつで、演じるキャラクターを語りきってるところが面白い。
それから、なんにしても、浅丘ルリ子綺麗だし(正に財閥の娘って感じw)、吉永小百合と夏純子は今にして言えば、相当な萌えだと思います。(・・・そこかよw)。
でも、吉永が、隠していた山本圭からの手紙を憲兵の前で読むシーンや、夏が、北大路に最後に声をかけるシーンは、ホントに名シーンですよ。
しかし、そんな事よりも
この作品の凄いところは、
軍国主義から戦争へと邁進した日本の姿。
その中で行われた愚かな思想弾圧と
戦地での蛮行。
そんな姿を真正面から描いている事だと思います。
右傾化が叫ばれている昨今においてみたら、
この作品は、左よりの作品という事になるでしょう。
70年代当時に、こんな長編大作あったとは、
まったく知りませんでした。
映画公開当時、まだ私は小学校低学年ですから、
覚えているわけないんですが、
その後もTVで見た事もなければ、
話題になった記憶すらありません。
でもあったんですね。こんな作品。
四部作構想が三部作に縮小された結果駄作となった
とか、左よりだから話題にならないとか、
そんな事でも無いと思います。
興行的にどうだったのか知りませんが、
単純に作品として、長過ぎたのでしょう。
そんだけ色んなものが詰め込まれている作品だった
と思います(オールスターキャストという事も含め)。
同じ、時代を描いた
市川ジュン作の『陽の末裔』や
村上もとか作の『龍(RON)』なんかも
あわせて見ると面白いかもしれません。
ちなみに、この『戦争と人間』
上であげてるイイなと思ったシーンとか戦争や思想弾圧の愚かしさとか、第三部に詰まっています。第三部だけ見ても作品のテーマは損なわれる事はないと思うし、充分伝わる作品だと思います。
長過ぎて、見る気もしないと思うなら、第三部だけで充分かもしれません。逆に一部二部見てからだと、あれ?尻切れ杉と思っちゃうかも。
第三部だけ買いだな。・
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